Inspection Guide

点検について

松戸市で店舗やビルを所有・管理されている皆様へ。看板や広告塔などの「屋外広告物」は、一度設置したら終わりではありません。老朽化による落下や倒壊事故を防ぐため、法律や条例で定期的な安全点検が義務付けられています。

1. なぜ点検が必要なの?(オーナー様の責任)

看板が落下して歩行者に怪我をさせてしまった場合、その責任は原則として所有者・占有者(オーナー様やテナント様)が負うことになります。

重要:無過失責任
たとえ「腐食していると知らなかった」としても、管理に不備があれば賠償責任を問われる可能性があります。これを防ぐ唯一の方法が、定期的な安全点検です。

2. 松戸市での点検ルール(いつ・誰が?)

松戸市では「松戸市屋外広告物条例」に基づき、許可を受けて設置している広告物について以下のルールを定めています。

① いつ点検するの?

原則として、許可の更新申請(継続申請)をする時です。
(※許可期間は通常2年または3年ですが、広告物の種類によって異なります)

更新申請書を提出する際に、あわせて「屋外広告物安全点検報告書」を提出する必要があります。

② 誰が点検するの?

広告物の大きさによって、点検できる人が異なります。

高さが4メートルを超える広告物

専門知識を持つ有資格者による点検が必須です。
資格の例:屋外広告士、一級・二級建築士、点検技能講習修了者など

高さが4メートル以下の広告物

管理者が行うことも可能ですが、専門知識がない場合は専門業者への依頼が強く推奨されています。

3. 具体的にどこをチェックするの?

点検では、主に以下のポイントを目視や触診、打音検査などで確認します。

  • 基礎部分: コンクリートのひび割れ、アンカーボルトのサビや緩み。
  • 鉄骨・支柱: 鉄部のサビ、腐食、塗装の剥がれ。
  • 表示面: 板面のヒビ、変色、取り付け部(ビスなど)の緩み。
  • 照明器具: 蛍光灯ホルダーの劣化、配線の露出、漏電のリスク。

点検の結果、異常が見つかった場合は、速やかに撤去・改修・補強などの安全対策を行う必要があります。

4. オーナー様が今すぐできること

  • 許可期間の確認: お持ちの許可証を見て、有効期限がいつまでか確認しましょう。
  • 日常的な目視: 専門家でなくとも「色が褪せている」「サビ汁が垂れている」「揺れている」といった異常は気づくことができます。台風の翌日などは特に注意して見てみましょう。
  • 業者の手配: 4メートルを超える看板をお持ちの場合、更新時期直前になって慌てないよう、早めに点検業者(看板屋さんや工務店)を探しておきましょう。

5. 参考リンク(国土交通省・松戸市)

より詳細なガイドラインや、事故の事例などは国土交通省のサイトで確認できます。

国土交通省:屋外広告物の安全点検に関する指針(案)

https://www.mlit.go.jp/toshi/townscape/toshi_townscape_tk_000023.html

また、松戸市への提出書類様式などは市の公式サイトをご確認ください(「松戸市 屋外広告物 申請書」などで検索するとスムーズです)。